『糖質制限』の理想形「我慢からの解放、そして当たり前の日常へ」

一般的な食生活はほとんどの場合で糖質過多な献立となっています。

毎食「主食」としてお米やパン、麺類などを食べるのが当たり前ですし、場合によってはそういった主食を同時に食べるような事も珍しくありません(ラーメンライスなど)。

そういった状況から糖質制限を始めようとするのはハードルが高く感じてしまうのも無理のない事です。

今まで長い年月を「主食とおかず」あるいは「主食のみ」といった食生活で過ごして来た人にとっては、ごはんやパン、麺類といったものを避けなければいけない事は大きなストレスとなるのが一般的です。

つらい食生活というのは長続きしませんし、一旦途切れてしまうと堰を切ったように糖質過剰な食事を再開してしまうような事にもなりかねません。

そう、糖質制限は「我慢」をしているようでは上手く行かないのです。

糖質依存からの脱却

多くの人は糖質の多い食品が大好きだと思います。

なぜ大好きなのかと言えば、それは美味しいからですよね?

恐らく人間の味覚にとって糖質由来の成分は「美味しい」と感じさせる効果が強いのだろうと思います。

そういった性質は強力な依存性となり、人々を糖質から離れられないようにしています。

多くの人が感じている糖質(炭水化物)への思い入れの中には、その強力な依存性によるものも多く含まれているものと思われます。

糖質制限を実践するという事はつまり、糖質依存体質からの脱却を目指す事に他なりません。

糖質制限の意義や利点

糖質制限を行う事で得られる利点は他の記事でも度々取り上げて来ましたが、代表的な効能として以下のようなものが挙げられます。

  • 肥満対策(ダイエット法)
  • 糖尿病対策(予防・治療)
  • 老化対策
  • 免疫力の向上

糖質制限ダイエットによって糖質制限というものが一般的に広がりを見せたように、やはり肥満対策やダイエット法としての糖質制限というものが持つ意義は非常に大きく、かつ分かりやすいものだと思います。

さらには本来は糖質制限が最も必要とされる分野である糖尿病に関する対策として実施するものに関しても、年を追うごとにどんどんスタンダードな存在へと変わりつつあります。

糖質制限を行う事によって老化を防止できるという点も、あらゆる人にとって嬉しい効果と言えるでしょう。年齢を重ねることで発症しやすい病気というものはこれまで仕方ないものであるように思われて来ましたが、その内の少なくない病気を糖質制限を実践してAGEsの蓄積を最小限に留めることで未然に防ぐことが出来るのですから、老後を健康に過ごすためにも糖質制限は欠かせません。

さらには糖質制限を実践することで、高血糖状態によって引き起こされている慢性炎症が大きく緩和され、結果として免疫力の向上にも繋がります。その結果、様々なウイルス等による体内への侵入・攻撃といったものから体を守る力が強化される点も大きなメリットと言えます。

ここで挙げたものだけではなく、糖質過剰摂取によって様々な病気・体調不良がもたらされていると思われ、それは裏を返せば様々な病気・体調不良が糖質制限を実践する事で解消できる可能性も大いにあり得るという事です。

糖質を摂取する食生活というものは、人体にとっては非常に負担の大きいものなのです。

人体には本来、生きて行く上で重要な機能が様々に備わっており、そういったものが適切に作用すれば、人間は寿命を全うするまでは比較的元気に暮らして行けるように出来ています。

しかし糖質過多な食生活が一般化した現代においては、食生活によって人体に多大な負担がかかっており、その結果として発生しているのが生活習慣病というものです。

糖質制限の効能が知られる前は「生活習慣を改善しましょう」と言われても、対象となるのは「バランスの取れた食生活」だったり「運動不足の解消」だったりするのが一般的でした。

しかし実際に最も重要なのは食生活、より具体的に言えば「糖質過剰摂取を止める事」だったのです。

糖質制限を実践することで、自分の体に優しい食生活を実現しましょう。

糖質を我慢する必要すらない心境

冒頭でも触れたように、糖質制限とは「我慢」をしているようでは上手く行きません。

米が食べたい、パンが食べたい、麺類が食べたい・・・こういった願望が強い状態で糖質を「我慢」していくのは精神的につらいものです。

精神的につらいという事は決して軽視するべきではなく、ストレスというものはより具体的に人体に悪影響を及ぼす事が今日では分かっています。

さらには我慢を重ねるような食生活は長続きしないのが常ですから、いつかどこかでパンクしてしまう可能性が高いと見るべきでしょう。

糖質制限を始めた当初はどうしても糖質への未練が強く、「我慢」をしている意識が抜けない事も多いものです。

しかし暫く実践していると、糖質への依存具合がどんどん抜けて行き、気付いた時にはあれほど強かった炭水化物への執着が何だったのかと思うような心境の変化に気付く人も多いのではないかと思います。

そうして気付いた時には糖質の摂取を我慢する事すらなくなっているというのが、糖質制限を実践していく上で理想的な心境と言えるでしょう。

自然と糖質から離れて行く

糖質への依存度が下がり、糖質を摂取したい欲求も然程感じる事がなくなり、自然と糖質の多い食品を避ける様になり、気付いた時には低糖質な食生活が当たり前のものとなっている。

糖質制限を実践していく上で重要なのは、こういった自然な心境の変化によって糖質制限食が日常の一部として完全に溶け込んだ状況を実現する事にあります。

「我慢」をしているわけでは決してなく、ごくごく当たり前の日常生活を送る中で、当たり前の食生活の中から糖質の摂取量が自然と少なくなっている事が理想的な糖質制限のあり方です。

糖質制限を始める当初はどうしても糖質を「我慢」しなければいけないでしょうし、意識的に距離を置く事も必要でしょう。

しかしそれが普通になった時には、もはや糖質過多な食生活を選択する理由がなくなっている事と思います。

何しろ糖質制限食は自分の体に優しい食生活ですから、それを放棄するという選択をしたいとは自然と思わなくなっていくのでしょうね。

糖質制限者が目指すべき到達点は、糖質制限をしているという意識すらなくなるような、当たり前の事として低糖質な食生活を送る日常だと言えるのでしょう。