『糖質制限食』と『ロカボ』の違いと『PFcメソッド』的スタンス

糖質制限食』を実践、提唱なさっていた方々は古くから存在していましたが、今日の日本でこれだけ糖質制限というものを認知させた最大の功労者は、何と言っても高雄病院の江部康二先生でしょう。

さらにはそんな糖質制限をさらに裾野広く普及させるために『ロカボ』というスタンスを提唱し、普及に努めているのが北里研究所病院の山田悟先生です。

お二人が推奨する糖質制限食に対するスタンス、そして当サイト『PFcメソッド』の目指すスタンスの違いや同一性について見て行きましょう。

『江部式糖質制限食』とは

江部先生が提唱する糖質制限食の概要を『江部式糖質制限食』と定義させて頂きますが、そうした場合糖質制限の厳密度毎に以下のような分類となっています。

  • スーパー糖質制限食
  • スタンダード糖質制限食
  • プチ糖質制限食

それぞれおおよその摂取糖質量や主食(米やパン、麺類などの炭水化物)の摂取などで定義されています。

スーパー糖質制限食

この方法は一日三食ともに主食を抜き、一日トータルで摂取する糖質量を60g以下(一食あたり20g以下)に抑えるものとなっています。

これぐらいの糖質摂取量であれば食後の血糖値上昇が極めて軽微となるので、糖尿病の方が治療目的で行うならこの基準を満たしている事が重要です。

スタンダード糖質制限食

この方法は一日二食だけ主食を抜き、一日トータルで摂取する糖質量を80~100g程度(主食摂取時の一食あたり40~60g程度)に抑えるものとなっています。

糖尿病の治療目的ではなく、ダイエットや健康維持を目的とした場合に推奨されるスタンスですね。

プチ糖質制限食

この方法は一日一食だけ主食を抜き、一日トータルで摂取する糖質量を100~140g程度(主食摂取時の一食あたり40~60g程度)に抑えるものとなっています。

スタンダード糖質制限食の実践が様々な理由で難しいような場合に推奨されるスタンスですが、ダイエットや健康への効果はかなり限定的となっています。

『ロカボ』とは

山田先生が提唱するロカボに関しては、江部式糖質制限食のような段階的定義が存在していません。

概要としては、「一日の糖質摂取量を70~130g以内として、一日三食の一食あたりを20~40g、更には糖質量10g以下の間食も取り入れる」というものとなっています。

江部式糖質制限食に照らし合わせると、おおよそ『スタンダード糖質制限食』と『プチ糖質制限食』を統合したような定義となっています。

あとはロカボの場合、三食しっかりと糖質を一定量取りつつ、加えて間食も食べる事を想定している点が江部式糖質制限食との違いと言えるでしょう。

さらにロカボの場合は糖質の最低摂取量を設定している点が大きな特徴となっています。

当サイト『PFcメソッド』のスタンス

当サイト『PFcメソッド』では以下のような推奨基準を設けています。

『PFcメソッド』推奨の糖質制限食

  • 一日二食(一食や三食も容認)
  • 一食あたりの糖質量は20g以下
  • タンパク質と脂質は満足感があるまで十分に摂取する
  • ビタミンやミネラルも意識的に摂取する
  • 間食は一日合計糖質量10g以下に限り容認

以上のような推奨基準を設定しつつ、糖質の摂取量ごとに段階的なレベル設定を以下のように定義しています。

  • PFc-1:PFcメソッド推奨の糖質制限食
  • PFc-2:PFc-1 + 糖質緩和食(糖質量40g以下)を一食まで容認
  • PFc-3:PFc-1 + 糖質緩和食(糖質量40g以下)を二食まで容認
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詳しくは上記の記事をご覧頂きたいのですが、基本的なスタンスとしては一日二食の糖質制限食を推奨しつつ、このような糖質制限レベルを設定しています。

PFcメソッド推奨の糖質制限食は「一食の糖質摂取量20g以下」ですから、ここまで紹介してきた江部式糖質制限食やロカボの定義と比較した場合、江部式糖質制限食の『スーパー糖質制限食(一食の糖質量が20g以下、一日の糖質摂取量が60g以下)』が最も近いスタンスだと言えます(と言うより、スーパー糖質制限食を参考としてPFcメソッドの定義を決めさせて頂きました)。

わざわざ主食とされるもの(米や麺、パンなど)を摂取することはせず、出来るだけ糖質の多い食品は避けつつ、かといって糖質以外の栄養素を十分に摂取するための過程で摂取してしまう糖質に関しては許容しようというのがPFcメソッドのスタンスです。

例えば野菜類には多少なりとも糖質が含まれていますが、食物繊維やビタミンなどを摂取する重要性を考慮した場合、それらを摂取するためには野菜から少量の糖質を摂取してしまう事は許容しようという考え方です。

ただしその場合、糖質量が著しく高いものに関しては出来るだけ避けつつ食物繊維やビタミンを摂取するように心がけるべきではあります。

PFcメソッドとしては、ロカボに見られるような最低摂取糖質量というものは規定しておらず、「糖質は少なければ少ないほど良い」というのが基本方針となっています

今後新たな発見として一定量の糖質を摂取するべきである事が判明した場合には修正したいと思いますが、現状としては最低限度の糖質摂取を推奨するような事は当サイトとしては考えておりません。

ロカボは妥協案、可能であればスーパー糖質制限食を推奨

ここまで説明してきた事をお読み頂ければわかると思いますが、ロカボ基準の糖質制限はかなり緩めのものとなっています。

ロカボに関しては実行のしやすさや普及の容易さを主眼に置いた結果、そういった基準となったのだろうと推察します。

一般的な糖質過多すぎる食生活から見れば比較的有用ではあるでしょうが、一方で糖尿病の治療はもちろん、その予防対策としても少々弱いというのが当サイトとしての見解です。

これは江部式糖質制限食のスタンダードとプチにも言える事ですが、可能であればスーパー糖質制限食への移行も考慮しつつ、それぞれのスタンスや生活習慣などを鑑みて可能な強度で糖質制限を行って頂くのが良いと思われます。

当サイト的にも大前提として「糖質は可能な限り摂取しない」という事を掲げつつ、あとは実践する皆さん各々が納得のいく形で日々の食生活を考え、実行して頂きたいと考えております。