お酒と糖質制限【ビール/日本酒/焼酎/ワイン/ウイスキー】

飲み過ぎると体に毒だと言われつつ、お酒が好きな人は多いものです。

毎晩欠かさず晩酌をしているという人もいれば、週に数回、あるいは飲みの席だけでなど、お酒との接し方は人それぞれでしょう。

しかし糖質制限を実践する上で気になるのはお酒の糖質量です。

これから糖質制限を始めようとしている方の中には、「やっぱり糖質制限をしているとお酒は駄目なんじゃ?」と思っている方も少なくない事でしょう。

しかし実は、糖質制限をしていても飲めるお酒というのはたくさんあるんです。

糖質の多い酒、少ない酒の簡単な分類

糖質制限をしていて気になるのは糖質量ですから、糖質の含有量が少ないお酒であれば飲みやすいですよね。

糖質制限をしていると飲む量に気を付けなければいけない(糖質が比較的多く含まれている)お酒というのは、醸造酒と呼ばれる種類のお酒です。

糖質制限をしていても糖質を気にせず飲む事が出来る(糖質が含まれていない)お酒というのは、蒸留酒と呼ばれる種類のお酒です。

それに加えて様々なお酒や風味付けの成分を混ぜ合わせている混成酒というものもあり、これに関しては糖質量はピンキリとなっています。

蒸留酒は基本的に糖質を含んでいませんから、糖質量を全く気にする必要がない点で糖質制限者の強い味方と言えます。

醸造酒も種類や量を加減すれば飲めないわけではありませんが、蒸留酒に比べてると気を使う必要があるでしょう。

醸造酒

醸造酒とは、穀物や果実といったものをアルコール発酵させる事で生成されたアルコール飲料の事です。

  • 日本酒
  • ビール
  • ワイン

これらが代表的な醸造酒となりますが、日本酒であれば米を、ビールであれば大麦を、ワインであればブドウをアルコール発酵させることで作られるお酒です。

こういったお酒は基本的に糖質を多く含んでおりますから、飲む際には量に気を付けなければいけません。

  炭水化物(100gあたり)
日本酒(純米吟醸) 4.1g
ビール淡 3.1g
ビール黒 3.6g
赤ワイン 1.5g
白ワイン 2.0g
ロゼワイン 4.0g
スイートワイン 13.4g

出典:日本食品標準成分表2015年版(七訂)

このように、糖質制限者にとっては無視できない量の糖質が醸造酒には含まれている事がお分かり頂けるでしょう。

中でも注意したいのがワインです。

糖質制限の指南書などでは良く「辛口の赤ワインであれば大丈夫」といった記述を目にします。

実際に辛口の赤ワインであれば醸造酒の中では比較的低糖質ですから、たしかに糖質制限中でも飲みやすい醸造酒ではあります。

しかしここで重要なのはあくまでも「辛口」であること、つまりは甘い口当たりであれば赤ワインであってもビールに匹敵する、あるいはそれ以上の糖質量となってしまう点にはご注意下さい。

実際スイートワインに関しては、ビールや日本酒の3倍以上にもなる糖質を含んでいます。

こういった点を踏まえて考えると、糖質制限者は醸造酒を基本的には避けた方が良いと考えるのが妥当でしょう。

蒸留酒

蒸留酒とは、醸造酒を蒸留(気化させた液体を再び液体に戻す)を繰り返す事で生成したアルコール飲料です。

蒸留という工程を経る事で醸造酒に比べて高いアルコール度数となります(蒸留の回数を増すごとにアルコール度数が上がっていく)。

蒸留の回数はお酒の種類によって(さらには作り手によって)異なりますが、世界で最もアルコール度数の高いお酒であるスピリタスは実にアルコール96度にまで達します。

  • 焼酎
  • 泡盛
  • ウイスキー
  • ブランデー
  • ウォッカ

これらが代表的な蒸留酒となりますが、焼酎には廃糖蜜や酒糠を原料とて連続式蒸留器で作られる『甲類』と米・麦・芋・蕎麦などを原料として単式蒸留器で作られる『乙類』があります。

泡盛も分類上は焼酎乙類の一種となります(米と黒麹によって作られる)。

ウイスキーが大麦などを原料としている事は広く知られていると思いますが、ブランデーがワインを始めとした果実酒を蒸留する事で作られている事は意外と知られていないのではないでしょうか。

ウォッカは大麦・小麦・ライ麦・ジャガイモなどを原料としているが、途中に濾過の行程が加わる事でより原材料の風味を残さない純粋なアルコールに近いものとなっています。

  炭水化物(100gあたり)
連続式蒸留焼酎(甲類) 0g
単式蒸留焼酎(乙類) 0g
泡盛 0g
ウイスキー 0g
ブランデー 0g
ウォッカ 0g

出典:日本食品標準成分表2015年版(七訂)

このように、蒸留酒に分類されるものには糖質が含まれていません。

蒸留を行う過程で糖質がそぎ落とされてしまうからです。

そのおかげで糖質制限者にとっては「蒸留酒なら気にせず飲める」といった分かりやすい状況が成立しているのです。

焼酎の乙類や泡盛、さらにはウイスキーやブランデーに関しては飲み口に甘さを感じると思います。
この味わいの印象だけで言えば、明らかに糖質を含んでいそうだと感じる人も多いのではないでしょうか。
しかしこういった甘味は糖質によるものではなく、蒸留を繰り返す中でも残った原材料の持つ風味によるものなのです。
ですから蒸留酒は甘味を感じたとしても安心して飲んでも大丈夫です。

混成酒

混成酒とは、醸造酒や蒸留酒を原料としつつ様々な果実やハーブ、香辛料などといったものの成分を配合したお酒です。

  • リキュール
  • 梅酒
  • 味醂
  • シェリー酒
  • 白酒

こういったものが混成酒となりますが、リキュールというものは様々なものを包括する名称となっており、一般的に販売されている缶チューハイなども分類上はリキュールとなってるものが多くなっています。

混成酒はその性質上、糖質量に大きな落差がありますから、「混成酒は高糖質」あるいは「混成酒は低糖質」といった断定はできません。

ただし一般的に、蒸留酒を原料とする事の多いリキュール類は比較的低糖質な事が多く、梅酒や味醂などの醸造酒を原料とするものは高糖質である傾向が強いとは言えるでしょう。

  炭水化物(100gあたり)
梅酒 20.7g
本味醂 43.2g
白酒 48.1g

出典:日本食品標準成分表2015年版(七訂)

このように、混成酒の中には醸造酒の比ではないほどの糖質を含むものもありますので、糖質制限者にとってはしっかりと成分表を確認した上で購入したい種類のお酒だと言えるでしょう。

蒸留酒を基本としつつ醸造酒は量に気を付けて

糖質制限者が飲むお酒としては、何と言っても糖質0の蒸留酒がお勧めです。

しかし当然醸造酒が好きな方も多いでしょうから、そういった場合には飲む量に気を付けながら上手に付き合って行くのが良いでしょう。

最も注意したいのは混成酒です。

前項でも例とした挙げたように、混成酒の中には驚くほど多くの糖質を含むお酒も存在しますから、その点は十分に気を付けて下さい。

梅酒や白酒を飲まないのはもちろん、味醂を調味料として使うことを控える意識を持つ事も重要でしょう。