「果物(フルーツ)は体に良い」の間違いと糖質量について

人間が一般的に食べるものとされている食物は様々なカテゴリーに分類されています。

そんな中でカテゴリー全般のイメージとして「健康に良い」と思われているものが二つあると思います。

それは、『野菜』と『果物』です。

それぞれに効能は異なるにしても野菜と果物のカテゴリーに属する食物は総じて「ヘルシーである」と思われているような印象があります。

しかし実際の所はどうなのか、今回は『果物』に焦点を絞って見て行きたいと思います。

果物とは?

果物のイメージといえば、以下の写真のようなものとなるでしょうか。

果物盛り合わせ写真

果物とは食用とすることのできる果実の事です。

果実の定義は「被子植物の種子を中に含むもの」という事になります。

一般的には果物とされつつ分類上は野菜とされているものもあり(いちご、すいか、メロン、バナナ)中には定義の難しいものもあるようです。

そのような定義上・分類上の話は横においておくとして、要は「植物になる甘い果実」のことを一般的には果物(フルーツ)と呼んでいるという事ですね。

果物は体に良い?

結論から言えば、果物は決して健康的な食べ物ではありません

冒頭でも触れたように、一般的な印象では「果物=体に良い」というものが定着していますよね。

朝食に果物を食べるような行動は健康的なイメージがありますし、飲み物に関してもコーラなどのソフトドリンクと比較すれば100%のフルーツジュースは体に良さそうですよね。

しかし実際の所はどうでしょう?

以下は代表的な果物の100gあたりの糖質量です。

品目 糖質量(100gあたり)
りんご 14.3g
温州みかん 11.0g
バナナ 21.4g
ぶどう 15.2g
いちご 7.1g

参考:糖質量&炭水化物量ポケットガイド

このように、果物はそれ相応に糖質を多く含んでいます。

例えば『りんご』に関しては、大きさによって異なるものの一つあたりが大体200g程度はありますから、りんご一つ食べるだけで30g弱の糖質を摂取してしまう事になります。

さらに恐ろしいのはバナナ、バナナは1本100g程度ですから1本食べただけで20gオーバーの糖質を摂取してしまいます。

その他のものに関しても総じて糖質が多く含まれており、糖質制限を実践する上では間違っても気軽に摂取できる食物ではない事がお分かり頂けるでしょうか。

果物には様々な栄養素が含まれており体に良い?

果物には高糖質なものが多い事はお分かり頂けたと思いますが、それでもやはり「果物はヘルシー」という印象を捨てきれない方も少なくない事でしょう。

「果物には豊富なビタミンなどの栄養素が含まれているから、糖質が少し多くても食べる価値がある」と思ってらっしゃる方も多いのではないでしょうか。

それに関しては、半分は正解ですが残りの半分は間違いです。

たしかに果物には様々なビタミンや食物繊維の栄養素が含まれているものも多く、その点は確かに健康面を考えた場合には魅力的です。

しかしだからと言って積極的に摂取するべきかと言えば、そこは完全に間違いと言わざるを得ません。

たしかにビタミンなどを摂取できる点ではメリットがありますが、糖質量が多い食品を摂取するデメリットの方が数段上回ります

ビタミンや食物繊維に関しては、果物よりも糖質量が相対的に低い『野菜』で摂取する方が遥かに健康的かつ合理的です。

そう考えた場合、何かの事情で野菜を摂取できないようなケースを除けば、果物を食べなければいけない理由というものは存在しないといっても過言ではありません。

現代の果物は甘すぎる

問題の本質は、今の世の中で流通している果物が総じて「甘すぎる」事にあります。

  狩猟 採集 生活 で 得 られ た よう な 糖質 の 少ない 果実 で あれ ば、 こうした 問題 は 起こら ず、 効率 よく 体脂肪 を 溜める こと が でき た。 しかし、 現在 の よう な 大量 の 果糖 が 体内 に 入っ て くる こと は、 進化 の 過程 では 予想 さ れ て おら ず、 体 は 今 でも それ に 全く 適応 でき て い ない。 今、 流通 し て いる 果物 では、 含ま れ て いる 果糖 の 量 と、 食物繊維 や ビタミン などの 他 の 栄養素 の バランス が 著しく 偏っ て しまい、 吸収 の 面 や 代謝 の 面 でも 問題 を 起こす。

はるか昔に存在していた果物は、今よりもっと甘さは控えめで尚且つ繊維質であったと思われます。

そういった果物であれば少量の糖質を適切な形で体に取り込みつつ、各種ビタミンや食物繊維などを摂取できる有益な食物であったのでしょう。

しかし現代の果物はより甘く、より美味しくといった方向へ品種改良が重ねられた結果、栄養摂取の対象として見た場合、バランスの取れた食品とは言えないものとなってしまっているのです。

甘いという事はつまり、それだけ糖質が多く含まれているという事ですからね。

現代の果物とはほぼ完全に趣向品であり、健康や生命を維持するために摂取するべき食品ではないと見るべきでしょう。

フルーツジュースは超糖質過多

果汁100%のフルーツジュースというのは、いかにも健康的な印象がありませんか?

恐らく多くの方がそういった印象を持っている事と思います。

しかし糖質制限を行っている人であれば、そこに含まれる糖質量を見るだけで恐ろしくなってしまうのではないでしょうか。

以下はフルーツジュースに含まれる100gあたりの糖質量です。

品目 糖質量(100gあたり)
温州みかんストレートジュース 10.6g
りんごストレートジュース 11.8g
ぶどうストレートジュース 14.4g
トマトジュース 3.3g

参考:糖質量&炭水化物量ポケットガイド

一般的にジュースを飲む時に100g(ml)だけ飲むという方は少ないと思いますから、200g(ml)程度は飲むのが普通でしょう。

そうした場合、みかんジュースやりんごジュース、さらにはぶどうジュースといったものに関してはコップ一杯程度を飲み干しただけでPFcメソッド推奨の糖質制限食における一食あたりの糖質量上限(20g)を超えてしまいます。

トマトジュースに関しては比較的低糖質ではありますが、それでも100g(ml)で3.3gという事はコップに一杯(200ml程度)を飲み干しただけでも6.6gの糖質量となってしまいますので飲みすぎには注意が必要ですね。

こういった量がどれほど恐ろしい数値であるかは、糖質制限を実践している方なら理解できるでしょう。

このように、フルーツジュースは極めて高糖質な飲み物である点にはくれぐれもご注意下さい。

良い点に騙されてはいけない

ここまで説明してきたように、果物というのは総じて高糖質な食物となっており、糖質制限を実践する上では少なくとも積極的に摂取する事はできない、出来れば避けたい食物である事はお分かり頂けたのではないでしょうか。

もちろん一口に果物と言っても糖質量は様々ですから、中には比較的低糖質かつ栄養豊富なものもあり(アボカドが代表的)、そういったものに関しては積極的に食べても良いでしょう。

しかしその他多くの一般的な果物というのは、糖質の含有量が多いデメリットとビタミンや食物繊維などを摂取できるメリットを天秤にかけた場合、残念ながらデメリットの方へ大きく傾いていると言わざるを得ません。

糖質制限が一般的になる前は、糖質過多=デメリットという認識が希薄でしたから、果物が持つメリットばかりが強調されてきました。

しかし現在、糖質過多が体に与える悪影響が明らかになった事で、メリットの陰に潜むより大きなデメリットが白日のもとへ晒されるような時代となりました。

それでもやはり一般的な認識ではまだまだ「果物は健康的」といったイメージはぬぐい切れていない状況ですから、多くの場合で果物が持つ良い面ばかりが強調されて主張されている事でしょう。

くれぐれも良い点だけに視線を奪われる事無く、裏に潜む大きなデメリット(糖質過多)について正しく果物というものを評価して頂ければと思います。